「麦秋」

麦秋

 小津安二郎「麦秋」

 もし、日本映画のベスト・ワンを上げろと言われたら迷わず「東京物語」にする。けれども、個人的には小津の映画で一番好きなのはこれである。

 と言っても観たのは30年ぶり。それでも、いくつかのシーンは覚えていた。駅のホームで原節子の結婚相手が「チボー家の人々、面白いですね」と言うところ、東山千栄子の「いいんですかねえ」というセリフ、などなど。他の人にとってはどうでもいいと思えるところが印象的に残っている。★★★★★
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「ニシノユキヒコの恋と冒険」



 井口奈己「ニシノユキヒコの恋と冒険」

 川上弘美の同名小説の映画化。女性にモテるが最後は必ずフラれてしまうニシノユキヒコの物語。ほとんど期待していなかったが、あにはからんや、かなりおもしろかった

 男が観る価値がない映画という評があるけど確かにそうかも。これはニシノユキヒコが女性と付き合ったことによる悲(喜)劇だ。女性は付き合うものではなくて愛でるものかもしれない。

 竹野内豊は見事なはまり役。尾野真知子もうまいなあ。ただ、風景描写に冗長なところがあるので★★★★☆

「スポットライト 世紀のスクープ」



  トム・マッカーシー「スポットライト 世紀のスクープ」

 えっ、これが本当にアカデミー賞作品賞?という印象。「これくらいの映画は昔なら普通にあった」と爺くさいことを言ってみたくなる。

 なんら伏線を張らず、"黙っていたけど実はこんなことがあった"、という風に真実が暴かれていく作風は、映画を見ている者には全然おもしろくない。アメリカ人にとっては教会の犯罪を暴くこと自体がショッキングなのかもしれないが。

 繰り返すようだけど、これがアカデミー賞ならヒッチコックの映画は全部作品賞だな。★★☆☆☆

「百円の恋」



 武正晴「百円の恋」

 安藤サクラの演技につきる。それ以外はしょうもない映画(或いは、すばらしい役者がグダグダの人物を見事に演じている)。

 自堕落な生活をしてきた32歳の女がボクシングに出会い心身ともに引き締まった人間になる。一度太っから痩せたのか、痩せていたときのシーンを先に撮り後から太ったのか、どっちだったのか気になる。★★★★☆

「ヘイトフルエイト」



 クエンティン・タランティーノ「ヘイトフルエイト」

 鬼才タランティーノ監督による西部劇。物語は駅馬車と暴風雪に閉ざされた小屋の中に限られる密室劇。よって、脚本は緻密に構成されており、2時間半を超える時間も飽きることはない。

 が、次々と人が殺されていくなど後味は悪いので、こういう映画の評価はむずかしいところ。しかし、駅馬車が疾走する一面の雪景色はセットであるはずはなく、タランティーノの演出力がすばらしい。雪の一片も映し出すフィルムの風合いも絶妙。★★★★★
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そろそろ休みたくなってもきた、
いっこうに悟りそうもない男の日常。

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