「ゲームの規則」



 ジャン・ルノワール「ゲームの規則」

 若い頃にこの映画を観て、そのよさが判らなかった。岩波ホールが発行したこの映画のパンフレットが自宅にあるので、たぶん岩波ホールで見たのだと思うけれど、よく覚えていないくらいだ。ただ、今回はさすがに見始めてから5分で傑作だ確信した。

 この作品の傑作たるゆえんは、浮気相手の不実に悩む登場人物たちが、どうやって自分と折り合いをつけ世の中で生きていくか、その心理の綾の描き方が見事だから。ヌーヴェル・ヴァーグに影響を与えたという、長回しのような技法はあんまり関係ないと思う。★★★★★
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「ハッピーフライト」



 矢口史靖「ハッピーフライト」

 同じ監督の「ロボジー」がおもしろかったので期待していたところもあったのだが。綾瀬はるかのドジなCAと田辺誠一の副操縦士の描き方があまりに常套的で中途半端。「ロボジー」とは異なり題材が人命に関わるものなのでふざけきれなかったのかもしれない。

 地上勤務のグランドスタッフを演じた田畑智子が一番よかった。★★☆☆☆

「サクリファイス」



 アンドレイ・タルコフスキー「サクリファイス

 タルコフスキーの映画はおしなべてよく判らないし、作品のほうが理解されるのを拒んでいるし、そもそも理解しようとしても仕方ないんもだけれど、これは本当に判らなかった。

 「喪失」(主人公)、「救済」(マリア)、「再生」(子ども)の3つはいいとして、家に火をつけるのは何なのだろう。ネットの解説によると「犠牲」なのだそうだ。自分を犠牲にして人類を核戦争から救うのだと。僕には都合のよい解釈という気がしてならない。ま、いいや。★★★★☆

「コラテラル」



 マイケル・マン「コラテラル

 予備知識なしに観た。ハリウッド映画のセオリーからすると死ぬはずのない人物が突如殺されたりして、こちらの固定観念を裏切られる感覚がよかった。

 「コラテラル」は英語で「副次的な」とか「巻き添えの」という意味とか。この題名をなかなか正確に覚えらず、「コララテル」とかでネット検索するとけっこうヒットするので、そちらの情報を見たりしていた。僕同様に間違えてる御仁も多いもよう。★★★☆☆

「ブンミおじさんの森」



 アピチャートポン・ウィーラセータクン「ブンミおじさんの森」

 始めにタイの森の風景を見たとき、河瀬直美の映画に似ていると思った。深い森の中では生死の区別が渾然として、見えるものが見えず、見えないものが見える。死者も当然のように姿を現す。

 その着想はいいのだけど、猿の精霊になった息子がいつの間にかいなくなったり、映画の作り方としては河瀬直美のほうがうまいかな。★★★★☆
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